オーレックスとウィズダムの違い(between)

きのう、少し書いた『医薬翻訳教室』で、betweenの使い方について触れられています。
3者以上を比べるときにbetweenを使うか、amongを使うかという問題です。

『医薬翻訳教室』では「シカゴマニュアル」が解説の根拠に使われているのですが、私は試しに先月購入した『オーレックス英和辞典』で調べてみました。
『オーレックス英和辞典』の第3版はまだ発売されて3ヵ月ほどしかたっていません。
そんな新しい辞書で引いてみると、例文とともに、betweenとamongのどちらを使うか、両方使うか、まったく使わないかの4択でアメリカとイギリスのネイティブに調査を行った結果が載っていました。
調査結果に基づいた解説と学習者への使用の指針が記載されています。
もちろん一般的な語義解説もありますが、アンケート調査のコラムがあるという形で、おもしろかったです。
もう一冊、『ウィズダム英和辞典』でも調べてみました。
この第4版も2020年発行なので、それほど古くありません。
こちらは丸印や矢印を使った図解でどのような場合に使えるか示されていました。
一目瞭然で関係性が表示されているのがいいですね。
データで示す『オーレックス英和辞典』、図解で示す『ウィズダム英和辞典』。
どちらもわかりやすかったです。
もしこの2冊で購入を迷っている方がいれば参考にしてください。

使用感のある写真ですみません~。なお、どちらも紙の辞書なので、正直なところ普段の仕事ではほとんど使っていません。
仕事でも納期に時間があるときは紙の辞書を使うこともありますが、基本的に翻訳の仕事で使うのはオンライン辞書サイト『ジャパンナレッジ』です。
『ジャパンナレッジ』ではランダムハウスやプログレッシブなどが使えるので、こちらでもbetweenを引いてみましたが、アンケート調査結果や図解を使っている辞書は見つけられませんでした。
『ジャパンナレッジ』で使える辞書とは違う視点で解説されていることがあるので便利です。
なお、来月には「翻訳フォーラム」さんが辞書のセミナーを開催なさるので、このような辞書の違いについても学べるかもしれません。
「プロの辞書引きライブ!!」(今さら聞けない辞書の基礎 Part 2)
初歩の初歩からゆっくりと、学べる講座だそうで初学者にぴったりですね。
初学者ではない私は見送ろうかなと思っているのですが、いまXを見たら105名の申込者があるとのことだったので、そんなに人気があるなら少しのぞいてみようかなとも思っています。